フォンテック様から9/6発売のCD、クラリネットの橋本杏奈氏の「A Touch of Britain」が届きましたので、簡単にレビューしてみようと思います。
まずこれまでに橋本氏の演奏を聴いたことがなかったことを強く後悔します。
なんですかこれは!!
まだお若いのですが、すでに世界で活躍している方だけあって、凄まじくハイクラスな音楽を楽しむことが出来ます。
フランスのラファエル・セヴェールを初めて聴いた時も驚きましたが、若くしてここまで個性的で深い音楽を聴かせられるとは、これぞ逸材というのでしょう。
豊かな表現力とめまぐるしく変化する音色が持ち味なのだと思いますが、特にそのサウンドのしなやかさはクセになります。
イギリス音楽界の重鎮、ジョーゼフ・ホロヴィッツが「クラリネット界の若く輝かしいスターの一人」というのもうなずけます。
クラリネット界にも沢山のスターがいます。
カール・ライスター、ザビーネ・マイヤー、ポール・メイエ、ヴェンツェル・フックス、オッテンザマー親子(エルンスト・オッテンザマー氏は今年急逝してしまいましたが)、他にも沢山いらっしゃいます。(もちろん日本にも)
そういった方々と並べても遜色のない(個性はそれぞれ違いますが)奏者ではないかな、と思います。
クラリネット奏者、愛好家なら手元に置いておきたいCDがまた1枚増えましたね。
日本での公演がお近くであれば、ぜひ足を運んでみて下さい。(僕も行きたいです)
それまではこのCDで予習!しばらくヘビロテ決定です。
レビュー:梅本周平(Wind Band Press)
商品詳細は以下の通り。
▼メーカーより
コルトレイク国際コンクール1 位、カルリーノ国際コンクール最高位、アテア五重奏団のメンバーとしてニールセン国際室内楽コンクールでの最優秀現代音楽賞などの賞歴を重ね、イギリス楽壇の重鎮ジョーゼフ・ホロヴィッツをして「クラリネット界の若く輝かしいスターの一人」と言わしめた橋本杏奈。
若干15 歳でのロンドンデビュー後、ソリストとして世界各地へ活躍の場を拡げつつ、オーケストラ奏者としてバースフィルとOSJ 響の首席奏者、BBC 響、フィルハーモニア管、ロンドン響、ロイヤルリヴァプール管、ロイヤルオペラなどで客員首席として活動しています。既に2 枚のソロアルバムをリリースするなど、着実に高みへと歩み続ける不世出のクラリネット奏者のフォンテック第1 弾となる今作は、日本人の血を受け継ぎながらも“生粋のロンドンっ子”として育った自らのルーツを見つめた英国の作品集です。
前述のホロヴィッツの作品をはじめ、彼女にしか成し得ない伸びやかでダイナミックな演奏はまさに圧巻。
橋本が共演を熱望したもうひとつのルーツ「日本」を代表する名手のひとり、寺嶋陸也の妙技も聴きどころのひとつです。
橋本のアプローチによるところも大きいですが、近現代作品集にありがちな難解さはなく、多くの音楽ファンに楽しんでいただけるアルバムになりました。
本人による曲目解説付き。
品番:FOCD9756
定価:¥2,800+税
発売日:2017/9/6
メーカー:株式会社フォンテック
演奏:
橋本杏奈(クラリネット)
寺嶋陸也(ピアノ)
収録内容:
ハールストーン:4つの個性的作品
ホロヴィッツ:ソナチネ
ホロヴィッツ:2つのマジョルカの作品
ハウェルズ:ソナタ
スタンフォード:3つの間奏曲
オルウィン:ソナタ
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